先日、長女からメールが届きました。
「また、宿題に必要な辞書を忘れて、大騒ぎ。泣いて、お兄ちゃんにお願いするけど、かしてもらえず。
そんなに怒るなら忘れてきた自分に怒れといわれ、泣きじゃくっている」
泣き止んで、すこしおちついたとのことで電話してみました。
ばーば「なあちゃん、宿題に必要な辞書、わすれたんだって?」
なーちゃん「うん。うた(兄)がなかなか貸してくれなくて嫌だった」
ばーば「そうか。宿題に必要なものをちゃんと持って帰ることができるいい作戦を一緒に考えたいんだけど」
なーちゃん「作戦???(急に声が元気になる)」
ばーば「そうそう、ばーばと作戦会議!やる?」
なーちゃん「やる」
ばーば「うれしいな。じゃ、その日の宿題に必要なものが何かを確認するには、どうしたらいい?」
なーちゃん「連絡帳を書くときに、ちゃんと見ればいいと思う」
ばーば「なるほど!ちゃんとわかってるんだね。連絡帳を書くときにどんな宿題か見れば、その宿題に必要なものはわかるのね?」
なーちゃん「うん、それは大丈夫」
ばーば「ほかに何かやれそうなことはある?」
なーちゃん「うーん。昼休みとかにもう一回見た方がいいのかもしれない」
ばーば「そうなんだね!じゃ、まずはその作戦でやってみる?」
なーちゃん「わかった!」
ばーば「じゃ、どうなったか、また教えてね」
こんな感じで進みました。
保健室コーチングでは、子どもたちにコーチングをする際に
「作戦」ということばを使ってくださいと、お伝えしています
先生と一緒に、作戦会議!
お母さんと一緒に作戦会議!
こどもたち、うれしいんです。
できなかったこと、終わったことをいつまでもぐちゃぐちゃ言われるより、
次に向けてどうするかのコミュニケーションを!
この「作戦」ことばは実際に現場で成果を上げています。
ある受講生さんが「現場で子どもたちと実際にかかわってきたからこそのことばの使い方ですね。」
とおっしゃってくださいました。
どんな理論も、現場に即したものにいかに応用するかが大事ですね。
そして、もう一つとても大切なことを・・・!
ばーばと作戦会議をしたなーちゃん。
このあと、しばらくよかったらしいですが、
連絡帳そのものを忘れてしまって、宿題がわからず、パニックになっていた・・・
と、娘からメールが来て爆笑でした。
子どもたちへのコーチングが1回でうまくいくなんてことはありません。
お母さんや先生の中には、コーチングでかかわれば一発でうまくいくと勘違いされている方もあり
子どもがチャレンジを決めた後、それができなかった時、
うまくいかなかったと感じてしまったりする人がいらっしゃいます。
コーチングの目的は、大人の価値観や大人がこうしてほしいという(大人の正解】に導くためのものではありません。
子どもが、自分で行動を決め、チャレンジし、
うまくいかない体験から学び、再チャレンジし、自分なりのやり方を創出するためのものです。
「うまくいかないこと=失敗」「うまくいかないこと=悪い」という意味づけを持った大人は
自分の不安感から、子どもを責めてしまうのです。
うまくいかないこと=学びのチャンスととらえ、大きな視点で見ることができる大人がそばにいて
適切な言葉がけをすることができれば
子どもたちは、うまくいかない体験を学びに変えてチャレンジし、
生きる力に変えていくことができます
そのために、まず大切なのは、
大人自身が、正解ばかりの無難な人生を歩くのではなく
チャレンジしていくということがだいじだと考えています。
大人自身がチャレンジしないでいて、
どうして、子どもたちにチャレンジしなさいと言えるのかってことです!
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