保健室コーチングベーシックスコース関西4期を終えて(Kさん/養護教諭)
第3講が終わって一週間ほど経過しました。今、改めて思い返してみると、
さまざまなワークを通して体験できたことは、財産です。
特に、「宣言する」ことの大切さは大きかった。
職場での自分をひきずったまま帰宅した時、違和感から涙が止まらなかった。
ほっとする場所であるのに、そこに入れない感覚。宣言することで切り替わった途端、すっと入れた。
不思議な感覚。
実践してみて、家庭も職場もどちらの時間も大切にできている気がする。
「今、ここにいる」ことができている感じ。
それ以外のたくさんのワークも、テキストを見るたびその感覚を思い出すことができます。
あの場所で、一緒に学んだ人、サポートしてくださった人、見えないところで力を貸してくれた人、多くの人の助けがあり、体験できたことを本当にありがたいと思いました。
理論とワークで得られた学びは、私の心の中にしみこんでいくようで、講義を聴くだけの学びとは全然違うものでした。
やっとスタートラインに立てた気分です。
これからの実践がさらに自分を形作るのだと感じています。そして学び続けたいという気持ちでいっぱいです。
先日のできごとを紹介します。
高校1年生のI君。
1年生では保健室利用回数トップです。ゲームが好きで睡眠不足なのか、よく休養しに来ます。
ある朝、イライラした様子で来室しました。「チャイムが鳴り始めて5秒ほどで教室に入ったが、遅刻と言われた」とのこと。
私はいつにも増して状態管理をしていました。
彼が学校に自転車で(車で登校することが多い)来ただけでもOK、入室許可証(遅刻すると必要)を職員室でもらってきていること、
遅刻の原因を自分で考えられていること、をそのまま彼に伝えました(承認)。
そして、「連休はどうだった?」と聞きました。
彼は映画を見たこと、感動して泣いたことを話してくれました。
私は彼が教室に戻る前提で「いつ教室に戻る?」と聞きました。
彼「1時間目が始まる前」と答え、もしかしたら1時間目も保健室にいるかもしれないと少し思った私の考えなど知らぬ様子で教室に戻りました。
それでよかったな、と私の中では終わっていました。が、続きがあるのです。
2時間目の途中、副担任の先生が来ました。
I君に何か言ってくれたのですか?と聞かれました。連休中の話をしたぐらいしか思いつかなかったので、私の頭の中は???でした。
実はI君は遅刻して教室を出るとき、担任の先生に舌打ちし、ドアを思い切り蹴ったようなのです。
指導が必要だと思っていたところ、1時間目が終了してから彼が職員室の担任の先生のところへ行き、朝のことを謝ったとのことでした。
副担任の先生は、I君が保健室でこのことを話し、養護教諭が謝るように言ったのではないかと考えたようです。
I君が自分から謝ることは今までなかったので驚いていました。
しかし、保健室では朝の出来事を何も話していないこと、養護教諭ももちろん謝るように言っていないことを知ると、さらにびっくりしていました。
私もこんなことがあるなんてと胸がいっぱいになりました。保健室コーチングすごい!と叫びたいぐらいでした。
後日、何がよかったのか考えてみました。状態管理ができていたこと、承認できたこと、視点を変える質問ができたこと、かなと思います。
I君の様子を教えてくれた副担任の先生にも本当に感謝しています。
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