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受講生の声

進学校だからこそ「自己肯定感・目標設定・自己実現」を通した進路指導ができる

保健室コーチングアベーシックコース東京3期 Mさん(高校教諭)

 

1 保健室コーチングを知る前

 

若手の頃から担任や部の顧問として生徒の個々の問題に正面から向き合うタイプだった。

「熱血」で生徒を救ったこともあるだろうが、反面、向き合った結果、進路変更の引導を渡さざるを得ない状況を生み出すこともあった。

 

「本当にこれでよかったのか」と自問自答する一方、「いつかわかってもらえる」「この子のためにこれがよかったはず」という根拠のない自信もあった。

 

中堅を過ぎるころ、ようやく周りも見えるようになると、「なぜ自分にばかり問題が降りかかってくるのだろう」と思うようになり、そのうち「何も指導しない人には何も起こらないシステム」や「気付かない人がラクできる学校の法則」の不条理にばかりに目が行っていた。

6年ほど前に、「心の在り方」を考えさせられるような出来事が個人的にあり、様々な心理学やカウンセリングに関する本や話を参考にしてみたが、具体的にどうしたらよいのかはわからないままだった。

 

 

2 保健室コーチングと出会う

 

3年前に、友人を通じて「保健室コーチング」を知った。「保健室」だけではなく日々の学校全体での指導にも通じる具体的なアプローチ方法とその根拠が示されていて、まさに「目から鱗が落ちる」であった。

 

姫先生に講習に来ていただいたり、単発の講座に参加したりして、脳科学と心理学に基づいた具体的アプローチを早速実践してみた。

クラス運営では、ニューロロジカルレベルを意識するようにし、スモールステップコーチングや質問カードを活用した。

 

また、VAK理論や状態管理などによる人間関係の捉え直しなどで、日々のストレスに煩わされることも減り、

「保健室コーチング」の効果(中でも即効性に驚き!!)を実感した

目の前の生徒たちに、保健室コーチングをベースにして「自己肯定感・自己実現」につながる継続的な指導をしたい!と思っていたら異動となった。

 

 

3 ベーシック参加へ

異動先は、いわゆる進学校。求められるのは教科指導と進路指導が中心。せっかく保健室コーチングと出会ったのにどのように生かしていけばいいのだろうかと思っていた。

しかし、意外なことにほぼ「初めまして状態」の面談で思い切って質問カードを使ってみたら、非常に手応えがあった。

 

生徒の中の潜在意識が言葉として表れ、自分自身の気付きとして納得していく様子を見ると、

「みな自分で答えを持っている」、「ニュートラルに接する」「私もあなたも大丈夫」などのこれまでの姫先生の言葉が、

すとんと腑に落ちる思いがした。

 

また、 考え始め、ベーシックを受講することに決めた。(決めるまでの過程でも紆余曲折があり、自身の「X=Y」や焦点化に気付かされたりしました…(^_^;))

 

 

4 ベーシック第1講(脳科学理論)

まずテキストの1ページ目「学びの土台」で、大きなインパクトを受けた。

「自分の土台だと思っているものを、もっと深く掘り下げて、より大きな土台(目的)を見つけること。土台があやふやなスキルは、深いところで役に立たない。」

 

新たな進路支援の方策として学びたいというのは、本当に私の達成したいことなのか。掘り下げるべきは自分自身ではないかという捉え直しからスタートした。

 

第1講では「変化」を起こすためのアプローチのベースになる理論が中心だったが、焦点化のワークや、ペーシング、人の想いの影響力のワークなど、再度ワークで体感できたことがよかった。

特に、スタジアムビューイングは実際にやってみて、イメージと体の動きで悩みや問題点が俯瞰でき、ちっぽけに感じられたのが心地よかった。

 

受講後の変化としては、家族(姑・息子)との関わりについて、これまでスルーしてきたのに向き合わざるを得ない出来事が続けざまに起こった。

できれば、ふわっとさせておきたかったことが顕在化する。「掘り下げるべきは自分自身」私の課題の入り口はこれだということなのだろうか。

 

 

4 ベーシック第2講(言語・質問アプローチ)

 

コーチング的アプローチとして「質問」そのものについて学んだ。

 

今は質問カードをよく使うが、かつての私はプロブレムトークをしていた(まさにロッテンマイヤーさんばりの)。

 

今でも家族に対して(つまり素の私)は、あまり変わらないことに気付いた。

 

ということは、

私はコーチングを勉強し、質問カードを使い、仕事上ではソリューショントークを心がけていても、

「Do」であってまだまだ「Be」になっていないということだ

 

後半のKOKUBOクエスチョンは、本当に苦しかった。「そのことは、どうしてあなたにとって問題なの?」

どうしても堂々巡りするだけで、これ以上掘り下げられない。でも、続く質問。

 

姫先生に「~のに…てくれないという怒り」があることを指摘され、

「そうだ。そうだった。いつもそうだった。なんで、こんなにしてるのに私ばかり…と思ってた。」かつての不条理なものに対する怒りを思い出し悲しくなった。

 

「自分がしたくてそれをした。それに対する相手の反応は関係ない」という姫先生の言葉で、

「私はきちんと要求もせず、…してくれるだろうと勝手に期待し、勝手に裏切られ、怒り、敵を作り出す」というこれまでの自分のクセを認識することができた。

 

チャンクダウンも、苦しかった。

なぜなら、私の思考パターンとして「Want」ではなくて「Must」であることがわかったから。

私も苦しいけど、私の周りの人も苦しかっただろうなと思うと今もつらい。それでも、この気付きは大きい。

 

 

第2講が終わった後は、放心状態に近く、また少々体調にも出た。その時点では、頭の中はまだもやもやしていた。

このレポートと一緒に学ぶ仲間とのシェアで話すうちに、徐々に自分の中の気付きとして受け止められるようになってきた。

「コトバ」に表すことで顕在化し受け止められる、本当に第1講での理論通りだった。

 

1・2講を受けて、この夏休みにクラスの生徒全員と面談をし、そこで「8フレームアウトカム」を対話式で実施した

 

その際、物分かりの悪い大人になって、言葉の意味を聞くようにした。

なかなか目標設定ができない子には、「1年生の間にどうなりたい?」とイメージしやすい近い未来に限定するなどして、全員に目標達成をイメージし、言語化してもらった。

 

実現のためのリソースは出ない子が多く、「ある」と思って探してみようと声かけした。

反対に、実現を止めているものについてはスムーズに出てきた(なぜかニヤリとして話す子が多かった<`~´>)目的達成の意味(メタアウトカム)が、より大きな目的につなげられる子と、全く現実と繋がらない子もいることがわかった。

 

最後に、感想や気分を聞くと、ほぼ全員がモチベーションが上がり、よい表情で帰ったので、こちらも気分よく面談を締めくくることができた。

用紙は、夏休み帳の裏表紙に貼っていつでも見られるようにした。

さて、第3講が近づいてきて、2講以上に自身と向き合うことに、怖くもあり、楽しみでもあり、やっぱり怖いですね(笑)

 

ただ、1・2講を経て、このレポートを書いているうちに頭の中が整理でき、今自分にできることは受け止めることという覚悟ができました。

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