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受講生の声

クラス運営、進路指導、教科指導の根底にレジリエンス要素の必要性を感じている。

【ハートマッスルレジリエンスコーチ養成第2期 第1講の感想⑩ 高校担任教諭】

 

○宿題(事前課題)で衝撃

 

突然の宿題。「学級経営案」。・・・「?」である。教員29年目だが、実は見たことも聞いたこともなかった。

 

けれど、宿題。

 

書かねば。まず取った行動は検索。体裁や様式を探してみた。

雰囲気を探って「それらしく」学校目標と学年目標につなげた学級目標をまとめてみた。

 

紙面にまとめてみるとこれまでの実践が「それなりに」見えてきた。

 

しかし第1講を受け、振り返って思うこと。

 

所詮突貫工事は手抜き工事。

 

デザインや見た目をどこかから引っ張ってきて仕上げても安心して過ごせる建物にはなりませんよね。

 

自分の作った「学級経営案」も同じであった。

本当の意味で生徒のための学級経営案にはなっていなかった。

 

この宿題では、「?」に直面した時の自分の行動のパターンが見えてきた。

 

「とりあえずの形」を先に求めてから考える。

「答え」を手にしていないと不安な自分がいる。

 

では、どうしたらよかったのか。

 

考えればよかったんですね。

もっと。本質を。

 

 

私は「学級」、「経営」・・それぞれの語の意味を知っている。

 

自分にとっての「学級」像。

その方針・目標に向けて、どのように「経営」するのか。

 

そこを掘り下げ、突き詰めれば自分なりの「学級経営案」にたどりつけたのだ。

 

その上で第1講を受講すると、もっと深まったと思う。

 

私は、こういうことを教科指導で生徒に言っている。

「予習の質で授業の質や理解度は違うよ。」本当でした。

 

また、アクティブラーニングではこういうことも言っている。

「答えは自分で考えよう。」考えるべきことの本質をこちらも提示しなければ。

 

そして、私はこれまでなぜ一度も「学級経営案」を作成してこなかったのか。

そこです。一番の問題は。

 

提出を求められなければ、やらなくていいことは、やらずにいた自分がいて。

 

「こうなってほしい生徒像」の一貫性もなく、

そのためのプロセスを考えることもなく

伝えることもなく、

 

 

でも何となく枠から外れた生徒を勝手に心配したり、

時には怒ったりして。

その時は、「生徒のためになる」なんて場当たり的な判断をして満足する

 

…情けないほどひどい担任だ。

あと10年。今それに気づけてよかった…。

もう一度、ちゃんと向き合いたい。

 

 

○現場とのつながり

 

第1講直前の保護者懇談で心に残る出来事があった。

 

とある事件で、保護者からかなり強いクレームを受けた。

「納得がいかない」の一点張り。

 

すぐに来校してもらい生徒指導課長と一緒に話すが、

非常に感情的な態度で、その後も何度もクレームの電話が続いた。

 

しかし、何度か電話で話すうち、

お母さんの怒りの底には不安や悲しみがあるように感じるようになった。

 

7月の保護者懇談も、

ご都合のつく時間にずっと待っていますと伝えてもらったところ、

夜遅く来てくださり、来て学校が閉まるまでたっぷり話をし、

涙をたくさん流してすっきりして帰られた。

 

私もうれしい思いで管理職に「和解ができた」と報告した。

 

でもなぜ和解できたのか。

 

お母さんの表情は来校した時から既に穏やかでいつもとは違う印象だった。

確かに、懇談では状態管理を心がけた。

 

懇談中は対決姿勢ではなく、

「お子さんにどうなってほしいか」という共通の思いを持つようにした。

でも、それだけで変化を引き起こすのか。

 

うれしいけど不思議な思いのまま第1講に臨む。

 

「相手の反応に変化を起こすキーワードは(共感)」の言葉が引っかかる。

 

「共感」。

お母さんの不器用で伝わりにくいわが子への愛情。

感情のまま言葉をやり取りしての疲弊。

 

不条理に対する行き場のない怒り。

きっと私、根底に同じものを持っている。

お母さんの変化にさまざまなつながりを感じたできごとでした。

 

後日、子どもを通じてお母さんからの

「ありがとう。すっきりして、楽になった。」という伝言をもらった。

 

○レジリエンス講座で自分はどうなりたいのか。

 

第1講で行った様々なワークの際に、よく口にした言葉。

 

「可能性」「目標」「チャレンジ」「失敗はやり直せる」「自分の心が決める」

 

これらは教員としての生徒への伝えたいメッセージだが、

突き詰めるとどういうことなのだろうか。

 

どうしてこのメッセージにたどり着くのか。

私の形にならない想いとこの言葉は本当に合致しているのか。

 

と考えていると、昨年の事を思い出した。

 

ベーシック、アドバンスでは学びの中に

無自覚な自分を掘り起こすことが多く、

苦しいながらもそれが目の前の出来事とつながることを実感した。

 

そうするとレジリエンスでは、

その掘り起こされたものを自覚する自分が、

どんな未来に向けて進むのか、

内に向いていたベクトルが外に向かっていくイメージになった。(視覚優位的表現です)

 

そういう意味でこの言葉を選んだ背景を考える必要があると思う。

 

私の場合、「乗り越えるのは自分自身」ということだろうか。

 

背景には、中学時代の孤立、家も学校も居場所がなくて、

強い自分になりたかったことがあるのかもしれない。

 

今はそれ以上の答えは出てこない。

 

これからの学びの中で見つめ続けていきたい。

 

○レジリエンス後にビビビ!な出来事!

 

アドバンスから半年、レジリエンスコース受講によって

「網様体賦活系」が活動し始めたのか、こんなビビビがあった。

 

ドラマ「カンナさ~ん」第二話にて。

主人公カンナさん(渡辺直美)は、ファッション業界で働くシングルマザー。

 

常にポジティプ、元気。ある日、後輩が大量の発注ミスをしたことに気付く。

 

そのブランドの記念Tシャツ6000枚の値段タグを一晩でつけ換えなければならない。

 

カンナさんは後輩のミスを自分のミスとして他の社員に手伝いを依頼。

その理由は、自分が頼むほうが全体に伝わりやすい、多くの人が動くから。

チームとして解決するためという。

 

しかし、量の多さと他人のミスのせいという不満から帰ろうとする社員に、

「この地味な作業があるから、このブランドのTシャツを待っている人の手に届く。

そのためにみんなでこの段ボールの山を動かしたい。」

という一言で、

ギスギスした雰囲気を変える。

 

この場面に、同じ目的に向かうことで大きな力や成果を生み出すための

「伝える黄金ルール②状態管理」の仕組みを感じた。

 

さらに、カンナさんは、ツイッターのフォロワーに呼びかける。

 

これまでの私なら「え~ないんじゃないの」と思うところだが、

社員だけでやるものという「思い込み」を外し、

新たな発想で問題を解決していく。

 

「チーム」が「こうなる」ために自分がすべきことを「伝える」。

そして「チーム」が変化する。

 

二日前の第1講の振り返りのようなドラマだった。

学校では、現在3日間かけてクラスの生徒と面談を実施している。

一人30分みっちり。「8フレームアウトカム」をインタビュー形式で行っている。

 

4月当初の「はじめまして面談」や紙面での「進路志望調査」だけではわからない、

一人ひとりの本心の部分が見えてくる。

 

特徴があって、「目標達成はあなたの人生においてどんな意味がありますか」は

捉えにくいのかなかなか答えが出ない。

目標を通してどうなりたいのかを考えることはあまりないということだ。

 

生徒の感想もいろいろで、

「言葉にすることで具体的にどうしたらよいか考えられた」

「自分が目をそらしていた部分が見えた。」

「自分を見直す機会になった」

「やりたい→やります」など。

 

因みにさきほどのクレームの保護者のお子さん

「大人になりたくないな」だった。

 

私自身は、質問し記録することに徹して、生徒自身で言葉にしてもらう。

 

生徒にとってそれまで「到着点」でしかない目標が、

今の自分の位置から「線」となってつながり、さらに質問によって「帯状」に拡がっていく。

 

と同時に俯瞰する。

 

すると生徒がはっとする瞬間がある。

面談はライブだと思う。その瞬間を大切にしたいし、この気づきを形にしていきたい。

 

○自分の役割とは

 

こうやってまとめてみて、漠然とではあるが

「自分の役割とは」という言葉が浮かんできた。

 

転勤したこと、保健室コーチングを継続して学んでいること、

今の学校は進学校というだけではなくて、

SSH指定の中で「正答のない問題を主体的、協働的に解決する力」の育成の中で、

アクティブラーニングの実践も多い。

 

今、クラス運営、進路指導、教科指導の全ての根底にレジリエンス的な要素の必要性を感じている。

 

そこで「自分の役割とは」である。多くの人と共通のぶれない目的を持つために、

自分ができることは何かを見つけるのが今回のテーマとなりそうです。

 

全国から集まる仲間は、立場は違っても、共通の想いがあり気づきをもらえます。

 

この学びの環境に感謝し、日々の実践を頑張ります。

 

 

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