アドバンス第1講を終えて、生徒や教員とのやりとりに自分の想いが試されていると感じる。
課題を抱えた生徒たちにとって“保健室は自己肯定の場”でありたい。と思っているのに、保健室で自分勝手な行動をする生徒に怒ったり、注意ばかりになる。
目の前の生徒をどう扱っているか。自分の想いが発信源となって、生徒に影響している結果なのかもしれないと気づき、改めて生徒を尊重し信頼して関わることを意識してみた。
【自分の状態管理をしたうえで対応すると、生徒の反応が明らかに変わった。】
特定教科を嫌がる男子生徒が、来室したが「5分だけ休んだら教室にもどります」と自分で決めてその通りに行動した。
そして、休み時間にすれ違った際に「ちゃんと戻ったよ」と良い表情で声をかけてきた。
嫌なことは避けて楽しいことだけをしたいという考えが強く、これまでも行動や生活について注意されることが多い生徒である。
その後も、来室するが自分で休む時間を決めて行動している。
また、これまで、休み時間に「そろそろチャイムが鳴るよ」と声をかけても急がない生徒に対し、イライラすることが多かったが、生徒を信頼して見ていると自ら教室に向かうようになった。
生徒に信頼をおくと自分の言葉が変わり、表情、声、視線まで優しくなっているのがわかる。鏡のように生徒まで穏やかになる。
【自分のネガティブ思考パターンに気づき、すぐに手放すことができるようになった】
ベーシックでわかった自分のプログラムによる思考パターンがある。「自分は期待されない」と思った時に、無意識に「自分はダメ」と必要以上に落ち込むのだ。
相談で関わっていた生徒の担任と考え方が合わなくなり、生徒との関わりに距離をおく状態になった。その担任と考え方が違うだけなのに「自分はダメ」と言われたような気持ちになり、数日苦しかった。
その後に別件で、不登校傾向のA君の対応について話しをした担任の言葉にモヤモヤした。
しかし、今度は気がついた。「あっ、また自分はダメと自分に言っている!!!」
無意識にあったものが意識に引き上げられた瞬間を感じた。気づくとモヤモヤはいつの間にか消えて無くなっている。
意識できたということは、そういう自分を認めた(受け入れた)ということなのだろうか。
落ち込んでも立ち直りが早いことを実感した。
質問カードを「自分の持っている力を引き出す今日の質問」というタイトルで保健室前に掲示している。(この掲示物は、社団法人全国保健室コーチング連絡協議会の会員ページにアップする予定)
【実践例2 登校しぶり傾向の生徒が、質問カードで授業に集中できた】
登校しぶりの傾向があるA君は「今のままの自分で10年後に何を後悔するか」という質問カードに
「勉強していないこと」と言い、次の時間に保健室で国語のワークを集中して取り組んだ。
【校長先生が質問カードに興味を持ってくれた!】
学校長にこの事例を話すと質問カードに関心を持ってくれた。
本校では、不登校傾向の生徒が増えつつあり、それに対する具体的な方策が必要と学校長も感じている。
教室に入れない生徒を、教師がどう想って扱うかにより、生徒の行動は変わるという事例も伝えると納得してもらえた。
昨年、生徒と教師の信頼関係が上手くいかないケースがあり様々な問題が生じた。
その課題もあってか、学校長は「先生方の研修に生かしたいな」と言ってくれた。
本校の今年度の重点目標は「信頼関係を基盤とする指導の充実」である。
この目標達成のための手法の1つとして保健室コーチングを提案するのもいいかもしれない。
実現すれば、教師も生徒も自己信頼が高められ、一人一人の可能性を引き出し生きる力を育てる学校・学級になり学力も上がる。
と妄想が膨らむ。
学校課題に向けて職場の先生方と協働的にすすめられたら効果大だと思う。
実現のための一歩は何をすればいいのか思案する。
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